イエプコの効果

離型不良対策

各種成形用金型のキャビティ、コア、スプルー、ランナーなどに処理を行うと、トリボフィニッシュ効果で製品の離型が良くなり、製品突き出し時の変形や破損、白化の防止につながります。変形しにくくなることは、冷却時間を短縮できる結果となり、成形サイクルが短縮できた例が多数報告されています。ランナの離型が悪い場合は、ランナプレートや、スプル内面にイエプコ処理をすると効果があります。

また、離型不良対策として金型表面を鏡面にする(表面粗さを良くする)事が一般的に行われていますが、表面をどんなに磨いても離型不良が改善しないケースもあります。詳しくは『磨けば必ず離型は良くなる?』をご覧ください。

主な対象品
 ・プラスチック成形金型用金型:キャビティ、コア、ランナー、スプルー
 ・ゴム成形用金型:上型、下型
 ・ブロー成形用金型:プリフォームコア、ネックリング
 ・MIM成形用金型:キャビティ、コア、ランナー、スプルーなど

事例1) プラスチック射出成形 医療用フィルターの離型不良対策

処理前の問題点

このプラスチック成形用金型表面には多くの磨き傷がありますが、この磨き傷に成形材料が抱き付き、エジェクタ時に成形品を破損してしまうので、連続成形が困難な状態でした。

イエプコの効果

イエプコ処理により微細なバリやカエリを除去し、さらに金属表面の平滑化と滑り性を与えています。これにより離型が良くなり連続成形が可能となりました。

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その他の離型性改善事例
 ・医療用品キャップの離型不良対策例(鏡面金型への処理)

プラスチック成形におけるその他の効果
 ・摺動部のカジリ防止
 ・金型へのデポジット付着防止
 ・スクリュへの樹脂滞留防止


事例2) ゴム成形 自動車用Oリングの離型不良対策(硬質クロームメッキ面への処理)

処理前の問題点

ゴム成形では金型の腐食と離型(脱型)不良、およびモールドデポジットの付着が大きな問題となっており、その対策として硬質クロームメッキが多用されていますが、それでも解決されないケースが多くあります。その原因の1つとして挙げられるのが、メッキ表面に存在する無数の微細なクラックです。このクラックから腐食性ガスが侵入して、ゴム金型に腐食を生じさるとともに、成形材料が入り込んで離型不良やモールドデポジット付着の原因となっています。

イエプコの効果

イエプコ処理を硬質クロームメッキ後の表面に実施することにより、微細なクラックを閉塞し緻密で欠陥が無く、なおかつ滑り性を持った表面が得られるため、金型の腐食防止と離型不良改善を図ることがきます。

メッキ後のゴム金型表面                 メッキ後のゴム金型表面にイエプコ処理実施
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ゴム成形におけるその他の効果
 ・モールドデポジットの付着防止

最終更新日:09.07.13