部品の長寿命化
エンドミルなどの表面を緻密化してマイクロクラックなどの欠陥を閉塞する事で、チッピングやクラックを防止して、機械的強度の向上や長寿命化が図れます。
主な使用例
・プレス金型:パンチ、ダイ
・ダイカスト金型:キャビティ、コア、イヌキピン
・加工ツール:エンドミル、ホブカッター
・その他ギヤ、シャフト類など
事例1) 超硬プレス金型(パンチ、ダイ)のチッピング防止による長寿命化
処理前の問題点
超硬を研削加工した場合には、写真の様に脆性破壊した加工変質層が表面に残っています。これら加工変質層は脱落し易すく、連続稼働中に精密プレス型のパンチとダイの隙間に挟まってカジリの要因になります。また、端面においては、研削加工によって既に小さなチッピングを発生させており、この谷部に応力が加わると更に欠けが進行してパンチ、ダイの破損に発展します。イエプコの効果
イエプコ処理では、クリーニング処理工程で加工変質層を除去し、ピーニング処理工程で平滑化させることでパンチ・ダイの破損防止を図ります。その結果、以下のような長寿命化や工数削減の効果がでました。
1、従来は350万プレスで再研磨を行っていたプレス金型が、1250万プレスまで生産できた。
2、パンチ、ダイのR部のチッピングが少なくなった。パンチの焼き付きが少なくなった。
3、再研磨に要する4時間の工数が削減でき、1本当たり37/100削減
プレス金型(超硬パンチ KX01共立合金 加工物t=0.1 BeCu)

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事例2) ダイの3.6倍の長寿命化
プレス金型においてパンチ、ダイの破損により生産性低下と金型修繕費の負担が問題のあったA社の改善例を紹介します。従来のダイの破損履歴から対象金型の平均寿命は約10万個でした。そこで、このダイにイエプコ処理を施し同一条件で比較した結果、平均約36万個まで破損防止が図れました。
ワイヤー放電加工によって作られた金属表面には、放電変質層が形成されます。これらをイエプコ処理のクリーニング工程で除去し、ピーニング工程で表面にあるマイクロクラックの閉塞、さらに滑り性を与える事によりチッピングを防止します。
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プレス加工におけるその他の効果
・製品の変形防止
・パンチ・ダイの寸法安定化
・切削面の転写防止
事例3) 超硬ボールエンドミルの長寿命化
処理前の問題点
この超硬ボールエンドミルの刃面には顕微鏡でも確認出来ないレベルの微細な割れがありますが、これがチッピングの原因となります。イエプコの効果
チッピングの原因となる微細な割れを閉塞させることにより、ボールエンドミルの寿命を延ばす事ができます。下のグラフは、イエプコ処理無しとイエプコ処理有りのエンドミルにおいて切削距離を比較したものです。イエプコ処理無しは50mでしたが、イエプコ処理有りは70mとなり、イエプコ処理有りの方が約1.4倍寿命が長くなりました。加工ツールにおけるその他の効果
・チップの長寿命化
事例4) アルミダイカスト金型のヒートチェックの予防と軽減
処理前の問題点
アルミダイカスト金型では、ヒートチェック(熱による割れ)が原因で金型の寿命が短いといった問題があります。イエプコの効果
イエプコ処理では、ヒートチェックの原因となるマイクロクラックを閉塞し、さらに圧縮応力を付加する事により割れの発生を遅らせたり、軽減させる事できます。
ダイカストにおけるその他の効果
・アルミダイカストの初期段階のヒートチェックの修復






